瀬戸際政策(読み)セトギワセイサク(その他表記)brinkmanship policy

デジタル大辞泉 「瀬戸際政策」の意味・読み・例文・類語

せとぎわ‐せいさく〔せとぎは‐〕【瀬戸際政策】

相手国からの譲歩を引き出すため、あえて緊張を高めるような挑発的な外交。また、その政策瀬戸際外交

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「瀬戸際政策」の意味・わかりやすい解説

瀬戸際政策
せとぎわせいさく
brinkmanship policy

1956年1月アメリカのダレス国務長官が『ライフ』誌のインタビューで用いた用語で、危険寸前まで力ずくで共産主義勢力の浸透を抑える政策をさす。ダレス長官が在任中、朝鮮半島台湾インドシナにおいて核戦争の一歩手前まで最大限武力を行使して共産主義勢力の浸透から自由主義世界を守ったという発言による。これはトルーマン大統領時代の「封じ込め政策」を批判したダレス長官が、独自の政策として主張した「巻き返し政策」の、より積極的な一面を示したものである。

[藤村瞬一]

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