精選版 日本国語大辞典 「灘船」の意味・読み・例文・類語 なだ‐ぶね【灘船】 〘 名詞 〙① 昔、摂津国(兵庫県)灘の付近を回航した船。[初出の実例]「ながめこし天津雲ゐは灘舟(ナダブネ)の漕ぎ行くさきに有りけるものを〈藤原懐綱〉」(出典:承安二年広田社歌合(1172))② 江戸時代、灘地方の船主の所有する船を総称したもの。灘地方は酒造業・製油業の繁栄とともに全国有数の廻船業の盛んな土地となり、多くの廻船持を輩出して、酒、米その他の商品輸送に活躍した。[初出の実例]「今神辺・二ツ茶屋の船を灘船とはいへとも、灘とはさしてきわまる所なし」(出典:和漢船用集(1766)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例