火入(読み)ひいれ

精選版 日本国語大辞典 「火入」の意味・読み・例文・類語

ひ‐いれ【火入】

〘名〙
タバコを吸うための炭火などを入れておく小さな器。ひいり。
※評判記・色道大鏡(1678)四「呑(のみ)さしたるたばこを火入(ヒイレ)にうちあけ」
② 山野・秣場(まぐさば)などを肥やすために、そこの枯れ草や小さい木などを焼くこと。
森林法(明治四〇年)(1907)七八条「森林又は之に接近せる土地に火入を為さむとするときは」
清酒などの腐敗を防ぐために加熱すること。
歌舞伎曾我梅菊念力弦(1818)三立「あの酒も火入(ヒイ)れだの」
製鉄所溶鉱炉や火力発電所などの燃焼設備が、落成したり改修したりして、操業を開始すること。吹き入れ。「火入れ式」
⑤ 江戸時代、山林の保護や火災の予防などのために山林の周囲を前もって焼きはらうこと。ほそげやき。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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