炉筒ボイラ(読み)ろとうボイラ(その他表記)flue boiler

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「炉筒ボイラ」の意味・わかりやすい解説

炉筒ボイラ
ろとうボイラ
flue boiler

丸ボイラ一種直径の大きいボイラ胴体を貫いて1本ないし2本の炉筒設け,その入口の火格子上で燃料を燃やして,燃焼ガスは炉筒を熱し,炉筒の後端から出て煙道を流れボイラ胴を外部から加熱する構造となっている。このボイラは圧力は 12気圧程度までであるが,水部の容積が大きいので,圧力の変動が少く,構造が簡単で内部の掃除が容易であり,給水の性質についてもあまり気を使わなくてもよいなどの長所があり,古くから工場用として広く用いられてきた。しかし大きさの割合蒸発量が少く,始動に時間がかかり,効率もあまりよくないので,最近ではこの種のボイラが新造されることは少い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android