無妄(読み)むぼう

精選版 日本国語大辞典 「無妄」の意味・読み・例文・類語

む‐ぼう‥バウ【無妄】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ぼう」は「妄」の漢音 )
  2. 道理にはずれないこと。偽りやでたらめでないこと。むもう。
    1. [初出の実例]「天道の神理にかなふを無欲とし無妄(ムバウ)とす」(出典翁問答(1650)下)
    2. [その他の文献]〔管子‐宙合〕
  3. 思いがけないことが起こること。予期していないこと。無望。〔戦国策‐楚策〕
  4. ( 「无妄」と書く ) 易の六十四卦の一つ。。上卦は乾(天)、下卦は震(雷)。雷が天の下に鳴る象で、呼ばないのに災害が来ることを表わす。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

《料理されるためにまないたにのせられた魚の意から》相手のなすに任せるより方法のない運命のたとえ。まないたの鯉こい。[類語]俎板まないたの鯉こい・薬缶やかんで茹ゆでた蛸たこのよう・手も足も出ない...

俎上の魚の用語解説を読む