無梁殿(読み)むりょうでん(英語表記)wú liáng diàn

改訂新版 世界大百科事典 「無梁殿」の意味・わかりやすい解説

無梁殿 (むりょうでん)
wú liáng diàn

中国の建築構造の一つで,外観木造建築斗栱(ときよう),扉,窓などを表現しながら,実際は純然たる塼(せん)積みで,内部に梁などを用いないボールト穹窿)構造の類型。〈ぶりょうでん〉ともいう。創始年代は不明だが,遅くとも15世紀には出現し,16世紀後半にはさかんに建設されたことが遺構で知られる。現存する代表的な遺構に,霊谷寺(江蘇省南京),開元寺(江蘇省蘇州),永祚寺(山西省太原),顕通寺(山西省五台)などがある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android