無著者名古典(読み)むちょしゃめいこてん(その他表記)anonymous classic

図書館情報学用語辞典 第5版 「無著者名古典」の解説

無著者名古典

著者が不明または不詳のため,通常,書名で知られており,長い年月にわたって書写,翻刻,翻訳等が行われ,異版の多いもの”(『日本目録規則1987年版改訂3版』用語解説).無著者名著作のうち,古典とされて多くの版を重ね,「千一夜物語」のようにこのほかに「アラビアン・ナイト」「アラビア夜話」「千夜一夜物語」などさまざまなタイトルで呼ばれている無著者名古典に対しては,目録ファイル中での同一著作の集中を図る上で「統一タイトル」の使用が効果的である.『英米目録規則第2版』のような基本記入方式の目録規則では,統一タイトルを基本記入標目に用いることで同一著作を集中することができる.非基本記入方式による『日本目録規則新版予備版』では統一タイトルを規定していなかったが,『同1987年版』からは,任意規定ながら無著者名古典,聖典に対する統一タイトル表を用意している.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

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