無装荷ケーブル搬送方式(読み)むそうかケーブルはんそうほうしき(その他表記)non-loaded cable carrier system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「無装荷ケーブル搬送方式」の意味・わかりやすい解説

無装荷ケーブル搬送方式
むそうかケーブルはんそうほうしき
non-loaded cable carrier system

有線の搬送通信方式の一種。通信線路途中に装荷コイルを挿入して,線路の減衰を軽減するようにした装荷ケーブルは,伝播速度が遅く,位相ひずみ,反響現象,高周波での伝送困難などの欠点があるので,この装荷コイルを除いて,これらの欠点をなくするようにしたもの。しかし,この方式では,線路の減衰量が増加するので,適当な間隔増幅器を設置する必要があるが,装荷コイルを使用しないので,搬送波の速度が速く,位相特性も直線的で位相ひずみも減少し,インピーダンス不整合による反響現象がなくなる。松前重義発明になる (1932) もので,現在短距離用回線の一部に補助的に使用されている。

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