焼上(読み)やきあげる

精選版 日本国語大辞典 「焼上」の意味・読み・例文・類語

やき‐あ・げる【焼上】

〘他ガ下一〙 やきあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 焼いて燃えあがらせる。すっかり焼き終わらせる。
平家(13C前)四「源三位入道頼政〈略〉館に火かけやきあげて」
② 火葬し終える。
源平盛衰記(14C前)二六「六波羅にて焼上(ヤキアゲ)奉る」
③ 焼いて作りあげる。また、焼き入れをして作る。〔日葡辞書(1603‐04)〕

やけ‐のぼ・る【焼上】

〘自ラ四〙 焼けて炎などが高くあがる。やけあがる。
※天草本平家(1592)三「ヲリフシ カゼガ ハゲシュウ フイテ、ミャウクヮ テンニ yaqenobotte(ヤケノボッテ)

やけ‐あが・る【焼上】

〘自ラ四〙 焼けて火の手があがる。もえあがる。炎上する。やけのぼる。
太平記(14C後)二一建仁寺輪蔵・開山堂并塔頭・瑞光菴同時に皆焼上(ヤケアガ)る」

やき‐あが・る【焼上】

〘自ラ五(四)〙 すっかりよく焼ける。焼き終わる。
※わかれ道(1896)〈樋口一葉〉上「焼(ヤキ)あがりし餠を両手でたたきつつ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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