焼米溜池(読み)やきごめためいけ

日本歴史地名大系 「焼米溜池」の解説

焼米溜池
やきごめためいけ

[現在地名]北方町大字志久

おにはな山の南麓の舌状地に挟まれた谷間にあり、周囲四キロ。

寛政一二年(一八〇〇)佐賀藩が新田を開発した白石平野の三万石の水田灌漑用水を確保するため、多久領主に命じて築造させたものである。当時佐賀藩内では永池ながいけ溜池に次ぐ貯水量といわれた。

灌漑地は現有明町を主とし、用水路の途中にある六角ろつかく川には樋を設けて送水し、水路の一部が大配分の須古すこ領を通るため、幅二町・長さ一五町を佐賀本藩領とし、須古領には替地として白石領の久治くじ村の半分を与えた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の焼米溜池の言及

【北方[町]】より

…主産業の農業は,平たん部の米,山麓のミカンを主体に,畜産,タマネギなどにも力が注がれている。白石地方3万石の灌漑用水として1800年(寛政12)に佐賀藩の命で築造された焼米溜池は県内でも屈指の溜池である。JR佐世保線,国道34号線が通り,九州横断自動車道武雄北方インターチェンジがある。…

※「焼米溜池」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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