朝日日本歴史人物事典 「照喜名聞覚」の解説
照喜名聞覚
生年:尚貞14.11.30(1682.12.28)
18世紀の沖縄古典音楽の演奏家で,盲目の楽人。通称照喜名名仙,唐名粛世安。新里朝住に歌三線(三味線)を学ぶ。「昔節」「大昔節」など十余の曲節について楽譜を著していたといわれ,これが弟子屋嘉比朝寄の「工工四」編纂の基礎となった。また,尚敬7(1719)年冠船で沖縄の楽劇,組踊 が初演されたとき,聞覚が音楽上の指揮を執ったと考えられ,組踊創出への貢献は大きいといえよう。
(金城厚)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報