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記譜法 きふほうmusical notation; Notenschrift

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

記譜法
きふほう
musical notation; Notenschrift

時間芸術である音楽を諸記号によって,空間的可視的に書き表わす方法。現在では近代ヨーロッパの五線記譜法が最も表示力に富み一般的。しかし本来は,ある特定の音楽様式と密接に結びついているので,非ヨーロッパ圏の音楽やルネサンス以前のヨーロッパ音楽を五線記譜法で表わすことは,一種の翻訳であり,音楽自体を変形する危険がある。ヨーロッパ以外にも高度な音楽文化を有する諸民族は独自の記譜法をもっており,多種多様な記譜法が用いられてきている。そのうち最も基本的なタイプは,(1) 動機譜 基本的な動機または旋律型を,文字か記号で表わす,(2) ネウマ譜 旋律の上行,下行の動きを具体的にカーブで表示する,(3) タブラチュア譜 楽器の奏法を文字,数字などの記号で示す,(4) 文字譜 個々の音の高さを文字で表わす,(5) 譜線譜 水平の線を1本あるいはそれ以上引き,線と音符の水平関係から個々の音符の高さを示す,の5種。

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デジタル大辞泉の解説

きふ‐ほう〔‐ハフ〕【記譜法】

音楽を図表・文字・記号などを用いて書き表す方法。現在では五線記譜法が広く用いられている。

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大辞林 第三版の解説

きふほう【記譜法】

音楽を視覚的に書き表すための体系的な方法。文字記譜法、数字記譜法、譜表による記譜法などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

記譜法
きふほう
notation 英語 フランス語
Notenschriftドイツ語

音楽を楽譜として平面の紙上に視覚化する方法。民族や時代によって異なる約束の体系に基づいて、音楽に備わる時間的要素が表記上の骨格となり、さらに様式的特性(旋律、リズム、和声、音階、装飾音など)が図示的あるいは符号的に記される。[山口 修]

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世界大百科事典内の記譜法の言及

【音楽】より

…すなわち,1300年ごろの〈アルス・ノバars nove〉,1600年ごろの〈ヌオーベ・ムジケnuove musiche〉,1900年ごろの〈ノイエ・ムジークNeue Musik〉である。1000年ごろに起こった譜表記譜法の発明をこれに加えるならば,300年の周期性はいっそう明らかとなる。しかもこの300年期の中間には,およそ150年の間隔でさらに時代を画する現象を指摘することができる。…

【楽譜】より

…原則として可視的に表示されるが,盲人用の点字楽譜などもある。楽譜を書き記す方法を記譜法といい,さまざまな種類がそれぞれの音楽の表現様式と密接に結びついている。現在,国際的に受け入れられている五線記譜法は,ヨーロッパで17世紀以後に完成され,古今東西の記譜法のなかでは最も表示力に富むことは認められるが,五線記譜法も近代ヨーロッパの芸術音楽の様式と不可分に結びついたものであり,これ以外の時代および地域の音楽を表示するためには,不十分であり多くの制約が生じる。…

※「記譜法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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