最新 地学事典 「熱ルミネッセンス法」の解説
ねつルミネッセンスほう
熱ルミネッセンス法
thermoluminescence method
熱発光の原理に基づいて数値年代を求める方法。TL法とも。発光量は物質が吸収した放射線量に対応するので,発光量から放射線量が求まり,試料のパレオドースを年間線量で割ることで年代を求める。土器・岩石・火山灰等の年代測定に利用。この方法は,E.J.Kennedy(1960)がギリシア時代の土器の年代測定に応用してから注目され,市川米太ほか(1975)の石英粗粒子法で精度が向上した。また東村武信ほか(1963)はTL法で,広島の屋根瓦を使って原爆放射線の線量を計測している。隕石研究の分野ではD.W.G.Sears(1980)が,非平衡普通コンドライトのTL感度が変成度を表していることを示して以来注目され,TL感度は隕石分類の指標の一つとなっている。
執筆者:蜷川 清隆
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

