熱情ソナタ(読み)ねつじょうソナタ

百科事典マイペディア 「熱情ソナタ」の意味・わかりやすい解説

熱情ソナタ【ねつじょうソナタ】

ベートーベンピアノ・ソナタ第23番へ短調。1804年−1805年の作曲。〈熱情(アパッショナータAppassionata)〉という副題初版(1807年)にはなく,1838年に4手用の編曲版を出したハンブルクの出版元がつけたもの。きわめて緻密な構造をもつベートーベン中期の傑作で,《交響曲第5番・運命》と類似したモティーフが使われている。→コーダ
→関連項目ベートーベン

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世界大百科事典(旧版)内の熱情ソナタの言及

【ベートーベン】より

…結果的にこの遺書内容は危機克服の証言として現在では解釈されているが,この機を境に彼の不屈の精神による運命への決然たる挑戦が始まっているのである。その結果が《英雄交響曲》であり,《ワルトシュタイン・ソナタ》であり,《熱情ソナタ(アパッショナータ)》作品57(1805)などである。 19世紀初頭のウィーンはフランス軍の侵攻に再三脅かされるようになり(1805年11月15日ベルベデーレ宮をナポレオンが占領),音楽界の大きな支持層であった貴族階級の人々の疎開や没落が目だつようになっていた。…

※「熱情ソナタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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