短調(読み)タンチョウ

デジタル大辞泉 「短調」の意味・読み・例文・類語

たん‐ちょう〔‐テウ〕【短調】

短音階に基づく楽曲調子。マイナー。⇔長調

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精選版 日本国語大辞典 「短調」の意味・読み・例文・類語

たん‐ちょう‥テウ【短調】

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] minor key の訳語 ) 音楽で、楽曲の調性をきめる基本音階のうち、短音階によるもの。マイナー。⇔長調
    1. [初出の実例]「一曲の短調を吹きしに其音清亮にして雅趣あれば」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)

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百科事典マイペディア 「短調」の意味・わかりやすい解説

短調【たんちょう】

ある音が主音トニカ)と感じられ,トニカ,ドミナントサブドミナント三和音がいずれも短三和音となっている音楽。→短音階
→関連項目無調音楽ラモー

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「短調」の意味・わかりやすい解説

短調
たんちょう
minor key 英語
Molltonart ドイツ語

調性音楽の二つの音種属の一つ。調性は主和音属和音、下属和音の主要三和音によって確立されるが、基本的にはその主和音の第三音に短三度をもつものを長調に対して短調といい、これはとくに自然的短調とよばれる。短音階に3種類あるのと同様に、この自然的短調のほかにも、属和音に長三和音をもつ和声的短調(長短調)、および属和音と下属和音に長三和音をもつ旋律的短調(長長短調)がある。短調は古典派交響曲ではあまり用いられなかったが、ロマン派に至って長調と同様に好まれるようになった。

[南谷美保]

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改訂新版 世界大百科事典 「短調」の意味・わかりやすい解説

短調 (たんちょう)
minor key

長調と並んで,西洋音楽の調体系における二つの音種属の一つ。エオリア旋法のイ音上の全音階起源をもつ。自然的,和声的,旋律的の3種がある。
長調
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「短調」の意味・わかりやすい解説

短調
たんちょう
minor key

音楽用語。短音階に基づく調性で,主音と3度音が短3度を形成しており,主和音が短3和音である。長調の明るさに対して,短調には暗さを感じる。

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音楽用語ダス 「短調」の解説

短調[minor key]

短三和音を主和音とする調。マイナースケールを基とし、暗い感じを性格とする調である。

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世界大百科事典(旧版)内の短調の言及

【調】より

…六調子のほかの枝調子(沙陀(さだ)調,乞食(こつしき)調,水調,性調,道調など)も古くは用いられ,それらもほとんどは唐代俗楽二十八調に含まれる。【三谷 陽子】
[西洋]
 英語のkey,ドイツ語のTonartに相当する概念で,西洋の音楽理論においては長調あるいは短調が特定の音(x)を主音(中心音)とした場合にこれをx調という。したがって,音組織における中心音の存在と他の諸音に対するその強力な支配関係を意味する〈調性tonality〉よりも具体的な概念である(しかし現実には,〈調〉と〈調性〉はしばしば混同して用いられている)。…

【長調】より

…短調と並んで西洋音楽の調体系における二つの音種属の一つ。平均律では,長・短それぞれ12調がある。…

※「短調」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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