父無子(読み)ちちなしご

精選版 日本国語大辞典 「父無子」の意味・読み・例文・類語

ちちなし‐ご【父無子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 父親に死なれて母親だけに育てられた子ども。ててなしご
    1. [初出の実例]「ここにこそ人数に侍らねど、ちちなしこをもてわづらひぬれ」(出典:多武峰少将物語(10C中))
  3. 父親がだれかわからない子ども。ててなしご。
    1. [初出の実例]「父なし子って、世の中の人がよく云うが、あれは父親のない子供の哀しさをもふくめて云った言葉なんだ」(出典:君の名は(1952‐54)〈菊田一夫〉一)

ててなし‐ご【父無子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 父親のはっきりしない子。私生児
    1. [初出の実例]「皆人無姓児とてててなし子と云ぞ」(出典:江湖集抄(1561)下)
  3. 父に死別した子。また、孤児

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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