片土居町(読み)かたどいまち

日本歴史地名大系 「片土居町」の解説

片土居町
かたどいまち

[現在地名]博多区上川端町かみかわばたまち下川端町しもかわばたまち

新川端町下しんかわばたまちしもの通りと土居町中・土居町下の通りの間の南北道に沿う両側町。南は川口かわぐち町の通り、北は那珂なか(博多川)石堂いしどう(御笠川)を結ぶ溝(大水道)で画される。当町の西側に栄昌えいしよう(現浄土宗栄昌寺)・順弘庵・宗玖寺・称名しようみよう寺が並ぶ(福岡博多近隣古図)。「続風土記」によれば文禄(一五九二―九六)の初め、長門国船木ふなき(現山口県楠町)工人が博多に来て櫛を製した。「片土居町一町すへて櫛匠住して是を作る。良工なり。故に此町を櫛引町と云」ったといい(同書)、櫛引(櫛挽)町とも称したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報