片岡直次郎(読み)かたおか なおじろう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「片岡直次郎」の解説

片岡直次郎 かたおか-なおじろう

1793-1832 江戸時代後期の無頼漢
寛政5年生まれ。旗本渡り用人の次男で,江戸四谷にすむ。異名直侍(なおざむらい)といい,詐欺,ゆすり,たかりを常習としたが,捕らえられ天保(てんぽう)3年11月23日処刑された。40歳。のち講談「天保六花撰」や歌舞伎天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)」に脚色された。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の片岡直次郎の言及

【天衣紛上野初花】より

…通称《河内山と直侍》。配役は河内山宗俊を9世市川団十郎,片岡直次郎を5世尾上菊五郎,金子市之丞・比企東左衛門を初世市川左団次,筆職人寺田幸兵衛・高木小左衛門を中村宗十郎,松江出雲守・手代半七を坂東家橘(14世市村羽左衛門),暗闇の丑松・宮崎数馬を5世市川小団次,按摩丈賀を尾上梅五郎(のちの4世尾上松助),三千歳・腰元浪路を8世岩井半四郎ほか。松林伯円の講談《天保六花撰》の脚色で,すでに7年前に《雲上野三衣策前(さんえのさくまえ)》として東京河原崎座で上演しているが,改めて大一座のために書き直したものである。…

※「片岡直次郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」