朝日日本歴史人物事典 「片岡直次郎」の解説
片岡直次郎
生年:寛政5(1793)
江戸後期の小悪党。通称直侍。旗本渡り用人の次男として生まれた。河内山宗俊と共に悪事を働き入獄したが文政7(1824)年追放となった。再びゆすりたかりを行ったため召し捕られ,江戸千住小塚原で処刑された。買いなじみの吉原大口屋の遊女三千歳が死骸を引き取り回向院に墓を立てた。河竹黙阿弥作の歌舞伎「天衣紛上野初花」の三千歳直侍の件は独立してしばしば上演される情話劇となっている。
(梅崎史子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報