牛耕農法(読み)ぎゅうこうのうほう

山川 世界史小辞典 改訂新版 「牛耕農法」の解説

牛耕農法(ぎゅうこうのうほう)

1~2頭の牛に犂(すき)を牽引させて耕作する農法春秋戦国時代に始まり,生産力が飛躍的に増大した。漢代の画像石,画像磚(せん)には牛耕場面がよく描かれる。犂は土地を掘り起こす三角形の犂先や,土を払いのける犂へらの部分が鋳鉄(ちゅうてつ)でつくられ,犂の本体(牛につなぐ長柄,手で支える犂柄,垂直に立つ犂柱,地面に滑らせる犂床など)は木製であるので,犂先,犂へらが出土している。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「牛耕農法」の解説

牛耕農法
ぎゅうこうのうほう

中国の春秋時代末期から戦国時代にかけて普及した,牛に鉄製の犂を引かせる耕作法
前6世紀ごろより現在の山東省陝西省から普及していったと考えられている。従来の石と木を用いた農具と比較してはるかに深耕が可能になり,農業生産力が著しく増大した。漢代には2頭の牛を用いて引かせる大型の犂も開発された。

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