出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
…別称《十二段草子》《浄瑠璃十二段》《浄瑠璃姫物語》など。金売吉次に従って奥州へ下る途中の牛若が矢作(やはぎ)の宿(現,岡崎市)の長者の娘浄瑠璃姫と結ばれる恋物語で,2人のみやびな恋の口説や牛若を蘇生させる姫の献身が好まれて,広く流布した作品。幾系統もの本文があり,また,伝本には絵巻物,奈良絵本,写本,刊本などがある。…
…ある日弁慶は従者(ツレ)から,最近五条橋にふしぎな少年が現れて人を斬るといううわさを聞き,退治に出かける。少年というのは牛若(子方)で,母の言いつけで明日は鞍馬寺に入る手はずなので,今夜がなごりだからと五条橋に出かける。すると物々しい姿の弁慶が大薙刀(おおなぎなた)をかついで現れたので,牛若はいたずらっぽく弁慶にからむ。…
…母は九条院の雑仕女(ぞうしめ)常盤(ときわ)。幼名牛若,九郎と称す。平治の乱(1159)で父義朝が敗死したのち母および2人の兄今若(のちの阿野全成(ぜんじよう)),乙若(のちの円成(えんじよう))とともに平氏に捕らえられたが,当歳の幼児であったため助けられて鞍馬寺に入れられた。…
※「牛若」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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