物も覚えず(読み)モノモオボエズ

デジタル大辞泉 「物も覚えず」の意味・読み・例文・類語

ものおぼえ◦ず

どうしてよいかわからない。正気でない。夢中である。
「人の言ふままに―◦で歩み給ふ」〈玉鬘

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「物も覚えず」の意味・読み・例文・類語

もの【物】 も 覚(おぼ)えず

① どうしたらよいかわからなくなる。正気を失う。夢中になる。
多武峰少将物語(10C中)「女房もなきまどひて物もおぼえ給はずあさましきに」
② 思いがけない。予想もつかない。
※栄花(1028‐92頃)浦々の別「御身より、ただ物も覚えぬ水のさと流出づれば」
物事道理をわきまえない。
平家(13C前)四「物もおぼえぬ官人共が申様かな」

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