…それらはそのまま実現されることは少なかったものの,その後の学校観に大きな影響を与え,近代の公立学校にみる管理棟を中心に整然と対称的に展開する空間構成,同一の建物単位の繰返し,古典主義的な建築様式などはそのあらわれということができる。 20世紀前半ころまでには,これらの要素が統合されて,40人前後の学級を収容する均一な教室群や,いくつかの特別教室を従えたいわゆる片側廊下式・分棟型の校舎ができ上がり,先進国のほぼすべてにゆきわたる。しかし第2次大戦後は,こうした均質な教室中心の,堅苦しい空間構成に反省が加えられ,学校を児童生徒の日常生活の場としてとらえ直そうとする動きが欧米を中心に現れ,教室を解体して子どもの生活に対応した流動的な空間とし,学年の区別を廃して融通性のある教育を行う試みも見られる。…
※「特別教室」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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