…戦後は,新憲法,教育基本法の下で,〈日常生活に必要な衣・食・住・産業等について,基礎的な理解と技能を養うこと〉(学校教育法18条3項)という教育の目標規定の一つに対応した教科として出発した。現在では,小学校5・6年に週2時間の〈家庭科〉があり,中学校では〈技術・家庭科〉の11領域のうち5領域が該当し,高等学校では,普通教育科目として〈家庭一般〉〈生活技術〉〈生活一般〉のいずれかを必修とする〈家庭科〉のほかに,職業専門科目として〈保育〉〈被服〉〈食物〉などからなる職業専門教育が行われている。 家庭科は,戦後の教育課程の中でももっとも不安定な教科である。…
…その後41年に国民学校となると芸能科裁縫となった。第2次世界大戦後の47年には裁縫は家庭科に含まれ,男女ともに行われている。これらを通じての教育目標は,裁ち縫いの技能の習得とともに整理保存の知識を与え,また節約利用の習慣に導くにあるとされたのである。…
※「家庭科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」