犬臥町(読み)いぬぶしまち

日本歴史地名大系 「犬臥町」の解説

犬臥町
いぬぶしまち

[現在地名]佐野市犬伏上町いぬぶしかみちよう犬伏中町いぬぶしなかちよう犬伏下町いぬぶししもちよう犬伏新町いぬぶししんまち米山南町よねやまみなみちよう伊勢山町いせやまちよう栄町さかえちよう関川町せきがわちよう町谷町まちやちよう

足尾あしお山系の南縁、唐沢からさわ山南方の平地に位置し、東部を三杉みすぎ川が南流する。西は堀米ほりごめ町・小屋こや町。東西に例幣使街道が走り、犬伏宿がある。行政面では町、交通面で宿と呼称された。建武三年(一三三六)一二月日の佐野安房一王丸軍忠状(落合文書)に「佐野庄関河」とみえ、同年六月二〇日斯波家長に属する一王丸は当地内の関川付近に要害を構え、阿曾沼朝綱方と古江ふるえ(現下都賀郡岩舟町)で合戦に及んでいる。寛永一〇年(一六三三)から近江彦根藩領となり幕末まで続く。慶安郷帳には犬臥村とみえ、田高五七九石余・畑高一千四二九石余、ほかに大庵だいあん寺領四〇石が記される。元禄郷帳でも犬臥村とある。元和三年(一六一七)には本百姓三〇(「日光御用割付」野城勝文書)。天保年間(一八三〇―四四)の家数三七四(改革組合村)

宿村大概帳に「犬伏宿」とみえ、西に隣接する天明てんみよう宿へ二七町、その西の簗田やなだ宿(現足利市)へ三里、東の富田とみだ宿(現下都賀郡大平町)へ二里二七町。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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