獅子目村(読み)ししめむら

日本歴史地名大系 「獅子目村」の解説

獅子目村
ししめむら

[現在地名]鹿屋市獅子目町・田渕町たぶちちよう

大姶良おおあいら川の右岸に位置し、西は大姶良村、北は横山よこやま村、東はみなみ村。志々女村・完目村・宍目村とも記された。

〔中世〕

禰寝北俣ねじめきたまたのうちで、大姶良四ヵ村の一。文永四年(一二六七)三月五日、道意(富山義宗)は志々女村に御佃用作田三反余・新加用田三反・収納使田五反・算失田九反余を定め置き、さらに禰寝院三〇町に恒例・臨時の公事が賦課された場合、七町五反分を負担すべきと定めている(「沙弥道意置文案」志々目文書)。同八年志々女村名主職は清義(明意)の祖父仏念(義明)から叔父西意(義房)に譲られた。しかし西意は子孫相伝の契約に反して串良くしら院地頭代や中郷地頭代、救仁くに(現志布志町)地頭方沙汰人を歴任し、年貢米抑留や新儀の張行など領家方にとっての非法を重ねた馬入道道西の子(千代熊丸)に譲った。このため清義は異議を唱え、七月一六日その主張が認められ、清義に志々女村の名主職が与えられた(「島津庄留守沙弥某下文」同文書)。元亨二年(一三二二)八月二五日の島津庄留守法橋上人某下文(同文書)によれば、志々女村弁済使ならびに寺山別当職を義藤(清義の子)から弥義(胤義、清義の兄義篤の孫)に譲与することが法橋上人某に認められた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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