玉振振(読み)たまぶりぶり

精選版 日本国語大辞典 「玉振振」の意味・読み・例文・類語

たま‐ぶりぶり【玉振振】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代に流行した正月玩具の一つ。八角形の槌(つち)に似た形で、小さな車をつけて引き回して遊ぶとも、木製の球を打って遊ぶともいう。寛永一六二四‐四四)頃のものは槌の柄に五色の糸などを巻きつけ、槌にも球にも美しい彩色画を描き、金銀の箔などを塗っていたが、後のものには飾りはない。また、正月、魔よけとして室内に飾ったりした。ぶりぶり。ぎっちょう。
    1. [初出の実例]「阿茶丸へ玉ふりふり等送給了」(出典:言経卿記‐天正一四年(1586)正月一日)
    2. 「とかく正月のおなぐさみ、玉ぶりぶりを銀(しろがね)、金(こがね)のまるうちにして参らする」(出典咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android