玉村古墳群
たまむらこふんぐん
東流する烏川と東南流する利根川とに挟まれた嘴状の幅約三キロの洪積台地上下茂木・川井・角淵の集落付近に分布する。昭和四一年(一九六六)から四四年にかけて二一基の古墳が調査されたが、実数はこれに数倍するものがあったと考えられる。調査された二一基中三基の主体部は竪穴式系のものであるが、残り一八基は横穴式石室を主体部とする。また墳丘の形態からみると前方後円墳二基、方墳一基、隅丸方形墳一基のほかはすべて円墳である。うち前方後円墳は、調査時点では横穴式石室を主体部とするものであったが、元来は竪穴式系主体部をもつ古墳として構築され、のちに後円部墳丘を再利用して横穴式石室を追造したものであることが確かめられた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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