現場主義(読み)ゲンバシュギ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「現場主義」の意味・わかりやすい解説

現場主義
げんばしゅぎ

企業経営において現場の対応や処理を重視する考え方。たとえば日本企業が海外工場を経営する場合,工場長技師が作業現場に頻繁に出入りして現場の状況をよく理解すると同時に,現場の監督者に広い裁量権を与えている。そのため監督者は工場全体の動向を十分把握でき,同時に何か不測の事態が生じた場合に,適切な処理を自分たちで行なうことができる。経営者の現場重視の姿勢,現場への権限委譲,技術者の現場への参加などは,日本企業の特徴の一つとされている。特に欧米では経営者と現場作業者の間に物理的・精神的に大きな壁があり,現場主義はほとんど見られない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android