球晶(読み)キュウショウ

化学辞典 第2版 「球晶」の解説

球晶
キュウショウ
spherulite

無機物質や高分子を融液または濃厚溶液から結晶化させるときにみられる形態で,一つの結晶核を中心に球状に発達した多結晶の集合体をいう.大きさは約1 μm 以上で,肉眼で見えるものもある.偏光顕微鏡によって直交ニコルの下で観察すると,半径方向の異方性を示す十字形のいわゆるマルテーゼクロスがみられる.球晶の半径方向の屈折率が接線方向よりも大きい場合を正の球晶,小さい場合を負の球晶という.一般に,球晶はまず,フィブリル状の束状結晶の発生にはじまり,それが樹枝状に成長する.高分子の球晶は,一般に折りたたみ結晶(chain-folded crystal)よりなるが,ポリペプチドの球晶では伸びきり鎖結晶よりなるものもある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

関連語 牧野

最新 地学事典 「球晶」の解説

きゅうしょう
球晶

spherulite

針状・板状結晶が放射状にのびた球状集合体。異物や微細結晶の球状物を核として,幾何学的選択作用が行われ放射状に成長する場合(温泉沈殿物など)と,結晶の先端での分裂や亜平行連晶を繰り返し湾曲して球状となる場合(高分子結晶など)がある。

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