瑟瑟(読み)シツシツ

デジタル大辞泉 「瑟瑟」の意味・読み・例文・類語

しつ‐しつ【××瑟】

[ト・タル][文][形動タリ]
風が寂しく吹くさま。
楓葉荻花ふうようてきか秋は―たる刀祢河とねがわあたりの渡船で」〈荷風濹東綺譚
波の立つさま。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「瑟瑟」の意味・読み・例文・類語

しつ‐しつ【瑟瑟】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 風の静かに寂しく吹くさま。
    1. [初出の実例]「秋風瑟々養、欲年花気力多」(出典菅家文草(900頃)五・仲秋釈奠、聴講礼記、同賦養衰老)
    2. [その他の文献]〔梁簡文帝‐大同十一月庚戌詩〕
  3. 波の立つさま。また、波の立つ音のさま。また、波などのさびしい碧色のさま。
    1. [初出の実例]「幾臨瑟瑟寒声水、又対蕭々暮景山」(出典:菅家文草(900頃)二・山家晩秋)
    2. [その他の文献]〔白居易‐早春憶微之詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「瑟瑟」の読み・字形・画数・意味

【瑟瑟】しつしつ

風や水のさびしい音。また、碧緑の色。唐・白居易〔暮江吟〕詩 一の殘陽、舖水の中 江は瑟瑟、江は紅し

字通「瑟」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む