瓦官寺(読み)がかんじ(その他表記)Wǎ guān sì

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改訂新版 世界大百科事典 「瓦官寺」の意味・わかりやすい解説

瓦官寺 (がかんじ)
Wǎ guān sì

中国,東晋の興寧2年(364),都の建康(南京市)の南部,長干の地に建立された寺。瓦棺寺とも書かれる。もと官営の製陶工房の土地であったのでこの名がある。戴逵(たいき)が制作した金像,師子国からおくられた玉像,顧愷之(こがいし)が描いた《維摩図》が三絶と呼ばれて有名であった。また天台大師智顗ちぎ)がここで講説したことでも知られる。唐代においても名刹であり,李白に《瓦官寺に遊ぶ》の詩がある。その後,呉興寺,昇元寺,崇勝戒壇寺,鳳游寺と名を改めて明代にいたり,ふたたび旧名に復した。
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