甕津(読み)おうしん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「甕津」の意味・わかりやすい解説

甕津
おうしん / オンチン

北朝鮮、黄海南道(こうかいなんどう/ファンヘナムド)南部の黄海(朝鮮半島では西海とよぶ)に面した邑(ゆう)(町)。甕津郡の所在地。複葉状に広がる甕津半島の中心地で、農産物と漁獲物の集散地である。また金、銀の産地で、鉱脈は先カンブリア紀の珪岩(けいがん)、石英片岩、千枚岩中の中熱水性鉱脈で、自然金、金銀鉱、黄鉄鉱などを産出する。町内にある馬山(まさん)温泉は水温80℃、泉質は塩類泉弱アルカリ性で、消化器疾患に効き目がある。また町の北部にはモンゴル軍を撃破した花山(かざん)城の遺構がある。

[魚 塘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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