生活リハビリ(読み)せいかつりはびり

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

介護技術の一つで、生活リハビリテーションの略。高齢者や病者などのできることと、できないことをアセスメント(評価)によって的確に把握し、障害の原因分析を行い、有している能力に対して適切な介助を行うことである。生活リハともいう。リハビリテーション医療や理学療法の治療では、広く行われている治療行為であっても、実生活の介助や支援の場で認知されていないため、役だてられていない技術が少なくない。たとえば、ひとりで動くことができない高齢者でも、適切な手順を踏んで介助がなされれば、寝た状態から座位を確保したうえで、車椅子(くるまいす)への移動、食事、排泄(はいせつ)などの行為をわずかな手助けだけでできる。しかし行動の基本となる座位の確保が適切に行われないため、寝たきりとなり、すべての生活活動ができなくなってしまう場合がある。介護を受ける人の有している能力に対し、適切に介護技術、介助用具、心的なケアを施すことにより、介護利用者の生活活動を少しでも広げ、機能を改善することを重視した介護技術といえる。

 理学療法士の三好春樹(みよしはるき)(1950― )の講演活動などを通じ、全国の介護施設や養護老人ホームなどへ広まり、介護の現場で大きな成果を上げている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ノーブレスオブリージュ

《「ノブレスオブリージュ」とも》身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

生活リハビリの関連情報