日本大百科全書(ニッポニカ) 「生産計画」の意味・わかりやすい解説
生産計画
せいさんけいかく
production plan
生産管理の一環として策定される生産活動の計画。生産すべき製品の種類、数量、品質、生産時期を予定することであり、すべての経営計画がそうであるように、生産計画もまた長期計画と短期計画から構成される。長期生産計画は、3~5年程度を計画期間とし、経済・需要予測にたった既存製品の生産予定、新製品の導入時期と生産予定、設備や労働力など主要生産能力の所要見通しなどを主内容とする。既存製品の生産予定は、競争戦略や市場浸透戦略の展開であり、新製品の導入は、製品開発計画と連動した製品戦略ないし多角化戦略の展開である。主要生産能力の所要見通しは、設備投資計画や雇用計画の基礎となる。生産計画の中心は、1年を単位にした製品ごとの生産予定である年度生産計画である。それは、基本的短期計画であるが、必要に応じて半期・四半期・月次などのより短期の計画に細分される。短期生産計画の内容を、いつ・どこで・だれが(どの機械設備が)・何を・どれだけ生産するかという形で具体化したものを作業計画という。それは暦日時で作業を規定するために、日程ともよばれる。生産計画の内容は生産形態(見込み生産か受注生産か)によって異なる。
[森本三男]