生産形態(読み)せいさんけいたい(その他表記)type of production

日本大百科全書(ニッポニカ) 「生産形態」の意味・わかりやすい解説

生産形態
せいさんけいたい
type of production

企業における生産の様式。生産形態は生産の特色を示すのみでなく、生産管理原理と方法を決定的に左右する。その分類にはいくつかの基準がある。

 第一に、販売方法の相違により、受注生産と見込み生産に区別できる。製品の仕様が前者ではオーダーメイド後者ではレディーメイドになり、受注と生産の時間的順序両者では逆になる。第二に、品種と生産量の観点から、少品種多量生産と多品種少量生産とに区別できる。品種、生産量とも、多と少に絶対的基準はない。そのため、中間に中品種中量生産を設けることもある。第三に、生産設備の稼動態様によって、断続生産と連続生産に区分される。断続生産はさらに、仕事の流し方によって、個別生産(一つずつ異なる仕事を流す)とロット生産(一定数をまとめた単位にして流す)とに分けられる。

 ロット生産は、ロットの大小により、小ロット生産、中ロット生産、大ロット生産に三分することもある。実際の生産形態は、これらの諸区分によるタイプが混合・折衷している例が普通である。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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