生部村
いけぶむら
[現在地名]福井市生部町
文殊山の東、広野山北麓の谷奥に位置する。当地から近隣の西袋・大村・西大味にかけては古代の条里制の遺構が顕著で、字名にも十町・五ノ町・四ノ町・八ノ坪(生部)、二ノ町(西袋)、一ノ坪・六ノ坪(大村)、五ノ坪・六ノ坪(西大味)などがある。承久三年(一二二一)八月二五日付関東下知状(島津家文書)に「生部庄」とみえ、島津忠義(忠時)が地頭職に補されている。仁治三年(一二四二)二月二二日付将軍家政所下文案(同文書)では、地頭職は前大隅守惟宗忠時に改替されている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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