田原本村(読み)たわらもとむら

日本歴史地名大系 「田原本村」の解説

田原本村
たわらもとむら

[現在地名]田原本町田原本

田原本町の中心的集落で、古代のしもツ道の要衝に位置する。東に坂手さかて村がある。田原本の地名は、東大寺文書では安元二年(一一七六)四月四日の紀守時出挙進上状に「秦楽寺田原本」、建長五年(一二五三)二月二四日の心阿田地寄進状に「タワラモト城下郡」と出る。「多聞院日記」、三箇院家抄(内閣文庫蔵大乗院文書)にも散見する。「大和志」は十市氏の拠る塁跡ありと記し、「国民郷士記」に「田原本平城田原本兵蔵」と、城のあったことを記す。「大和志」は田原本の旧名を「坂田」とする。中世には楽田らくでん寺が栄え、近世の初めには坊屋敷ぼうやしきやぶうちといわれる環濠集落があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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