田実の祝い(読み)たのむのいわい

精選版 日本国語大辞典 「田実の祝い」の意味・読み・例文・類語

たのむ【田実】 の 祝(いわ)

  1. 陰暦八月一日に、新穀の初穂を田の神に供える穂掛けの儀式。また新穀や品物を互いに贈答する行事。たのみの祝い。たのもの寿(ことぶき)。たのみ。〔俳諧・毛吹草(1638)〕
  2. ( 「たのむ(田実)」が「たのむ(頼)」(主として頼みにする意)と同音であるところから ) 武家の年中行事の一つ。陰暦八月一日に、家臣から主君太刀・馬・唐物などを贈り、主君からも答礼に物を賜わること。鎌倉中期以後にみられ、室町時代には、朝廷にも及んで幕府より太刀目録を献じ、公家・武家が将軍家に礼物を献進した。江戸時代には、徳川家康が江戸入城を八朔の吉日に選んだことから、元日に次ぐ重要な式日とし、諸大名は登城して太刀を献上し、賀詞を述べ、また、幕府から朝廷に馬を献上し、当日天皇がこれを御覧になった。町家では、赤飯をたき、裃(かみしも)または羽織姿で平素恩顧を受けている人に挨拶まわりをし、その時に葉生薑(はしょうが)を持参するのが例となっていた。

たのみ【田実】 の 祝(いわ)

  1. たのむ(田実)の祝い〔俳諧・手挑灯(1745)〕

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