田舎船(読み)いなかぶね

精選版 日本国語大辞典 「田舎船」の意味・読み・例文・類語

いなか‐ぶね ゐなか‥【田舎船】

〘名〙
① 近世前期、伊丹の酒を江戸に輸送した大坂伝法の廻船仲間が、廻船不足のさいに仲間以外から雇い入れる廻船に対し、伝法船と区別するために称したもの。
※小西屋文書「伝法船・田舎船も吟味致」
② 大坂界隈の上方廻船に対して、他地方から大坂に来航する廻船をいう。
浮世草子西鶴織留(1694)五「あるひは田舎船(イナカブネ)かことも風俗国に替れば尻に窓の明程見送りける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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