申し次ぎ(読み)モウシツギ

デジタル大辞泉 「申し次ぎ」の意味・読み・例文・類語

もうし‐つぎ〔まうし‐〕【申し次ぎ】

申しつぐこと。言いつぐこと。また、それをする人やその内容
常葉ときはすでに参りしかば、伊勢守景綱―にて」〈古活字本平治・下〉
申次衆もうしつぎしゅう」の略。
公方にては―と申し、私にては奏者と申し候」〈宗五大草紙〉

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精選版 日本国語大辞典 「申し次ぎ」の意味・読み・例文・類語

もうし‐つぎまうし‥【申次・申継】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 申し次ぐこと。申し伝えること。また、それをする人やその内容。取り次ぎ。
    1. [初出の実例]「さうなく勅勘に及びて、年ごろ申次して、しうとの信清の君ありしかど、公経の大納言の申次は又相違なかりき」(出典:愚管抄(1220)六)
  3. もうしつぎしゅう(申次衆)」の略。
    1. [初出の実例]「当番の申次一人は御供衆よりも猶進でさいのきはに伺公候也」(出典:長祿二年以来申次記(1509))

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世界大百科事典(旧版)内の申し次ぎの言及

【奏者】より

…室町・安土桃山時代の職名の一つ。室町幕府や諸大名家に置かれ,幕府の場合正式には申次(もうしつぎ)あるいは申次衆と呼ばれた。数名で結番して,殿中に伺候してきた諸士の姓名を告げ,謁せしめるのがその職掌であり,関係史料として《長禄二年以来申次記》や《殿中申次記》などがある。…

【申次衆】より

…室町幕府の職名。申次とは取次のことで,申次衆は将軍に将士を取り次ぐことを任とし,数名で結番した。申次衆がはじめて置かれたのは6代将軍足利義教のときで,その職務は将士が参営して将軍に謁するとき,その姓名を報じ,謁を取り次ぐとともに,申次のさいの雑用をも行った。…

※「申し次ぎ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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