御供衆(読み)オトモシュウ

デジタル大辞泉 「御供衆」の意味・読み・例文・類語

おとも‐しゅう【御供衆】

貴人を敬って、その従者らをいう語。
室町幕府職名将軍近侍し、外出の際の供などをした役。

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精選版 日本国語大辞典 「御供衆」の意味・読み・例文・類語

おとも‐しゅう【御供衆】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「おともしゅ」とも )
  2. 主人のお供をする人たち。
  3. 室町幕府の職名。いつも将軍に近侍して、外出の供をしたり、饗宴のときに陪席したりする。
    1. [初出の実例]「御出之砌、御供衆一列に懸御目、其後御部屋衆也」(出典:長祿年中御対面日記(15C後)正月朔日)

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改訂新版 世界大百科事典 「御供衆」の意味・わかりやすい解説

御供衆 (おともしゅう)

室町幕府の職名。将軍に近侍し,御成(おなり)の御供饗応陪膳などに侍した。起源について《貞丈雑記》には1334年(建武1)足利尊氏の上洛に供奉した人々とその子孫を御供衆に補したとしている。しかし,御供衆の存在が明確になるのは6代将軍義教期以降である。御供衆は幕府機構の中の職名であると同時に,特定の家に与えられた格式でもあった。節日や諸行事における将軍との対面の順序は,相伴衆,国持衆,外様衆に次ぐものであり,また毛氈鞍覆,白傘袋,錦の半袴,冠木門の使用などを許されていた。家柄は固定しており,細川畠山,一色,山名富樫,武田氏ら有力守護大名の一族や伊勢,大館,上野,三上,中条らの諸氏が補され,2番に分かれて任についた。しかし明応年間(1492-1501)以降戦国期に入るとともに,こうした制も乱れ,朝倉孝景,松永久秀のような新興大名に対しても,御供衆の家格を一種の名誉的称号のように授与することが行われた。
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