申掛(読み)もうしかかる

精選版 日本国語大辞典 「申掛」の意味・読み・例文・類語

もうし‐かか・る まうし‥【申掛】

〘自ラ四〙
① 話しかけてかかわりを持つ。言い寄る。言いかかる。
曾我物語(南北朝頃)三「重忠も、申かかりたる事なれば、ことばもたがはず、のびあがり」
難題をふきかける。言いがかりをつける。言いかかる。
浮世草子好色一代男(1682)六「若難義に申懸ば〈略〉と申さんために道替(かへ)て行に」
相手に向かって言いはじめる。〔日葡辞書(1603‐04)〕

もうし‐か・ける まうし‥【申掛】

〘他カ下一〙 まうしか・く 〘他カ下二〙
① (「言い掛ける」の謙譲語) 人に向かって物を言いかけ申しあげる。
御伽草子文正草子(室町末)「さらばかみ仏へ参りて申かけべし」
② 言いがかりをつける。
※天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事「ソレガシニ コノ ザンゲンヲ mǒxicaqeta(マウシカケタ) ヒトビトニモ」

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