留湯(読み)トメユ

デジタル大辞泉 「留湯」の意味・読み・例文・類語

とめ‐ゆ【留(め)湯】

前日の湯を捨てないで、翌日、再びわかして入浴すること。また、その湯。
江戸時代銭湯で、客が入浴代を月ぎめで支払って随時入浴すること。
留め風呂」に同じ。
「今日は長田殿より―にて」〈浄・鎌田兵衛〉
[類語]沸かし湯上がり湯陸湯おかゆ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「留湯」の意味・読み・例文・類語

とめ‐ゆ【留湯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 前日使用した風呂の湯を流さないでおいて、翌日、また使用すること。また、その湯。
  3. とめぶろ(留風呂)
    1. [初出の実例]「近代も湯屋にとめ湯して、女房入れまゐらせんとて」(出典:米沢本沙石集(1283)九)
  4. 江戸時代、湯銭を月ぎめにして、まとめて支払い、随時入浴すること。また、その銭湯。⇔現金湯
    1. [初出の実例]「けふは留湯(トメユ)も現金に銭出しながら、少(ちと)気を付てやらねば、男共が嬉しがらぬ」(出典談義本・銭湯新話(1754)三)
  5. その日、最後の風呂に入ること。しまいゆ。しまいぶろ。
    1. [初出の実例]「ここらで留湯(トメユ)と固辞すれど」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)三)

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