異数性(読み)イスウセイ(その他表記)heteroploidy; aneuploidy

デジタル大辞泉 「異数性」の意味・読み・例文・類語

いすう‐せい【異数性】

生物の種によって決まっている染色体数が、整数倍より1または数個増減している現象

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精選版 日本国語大辞典 「異数性」の意味・読み・例文・類語

いすう‐せい【異数性】

  1. 〘 名詞 〙 染色体数がその種に固有の基本数の整数倍とならず、多少増減する現象。異数体を生ずる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「異数性」の意味・わかりやすい解説

異数性
いすうせい
heteroploidy; aneuploidy

各生物は特有の染色体数 x をもち,体細胞ではこの基本数が2倍化 ( 2x ) していて,同じ番号の染色体が2本ずつあるのが正常である。この取合せが異常となって特定番号の染色体数が1とか3などになった状態を,異数性という。異数性は,その影響が大きければ当然致死的となるが,致死的でない場合にも何かの病的状態を生じることが少くない。たとえば人間で,先天的障害であるダウン症は,特定染色体の三重化 trisomyによる。しかし一般の動植物では,異数化が種の進化過程で意味をもったことも多いと考えられる。異数化の生じる原因は,親の配偶子形成の際に染色体の不規則な分配が行われて,(x+1),(x-1) などの配偶子が生じたためである。

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