登華殿(読み)とうかでん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「登華殿」の意味・わかりやすい解説

登華殿
とうかでん

平安宮内裏(だいり)の殿舎の名。弘徽殿(こきでん)の北にあり、南北七間、東西二間の母屋(もや)の四面に庇(ひさし)がある東向きの建物。中宮、女御(にょうご)などの居所であり、公卿(くぎょう)や殿上人(てんじょうびと)の宿所が設けられることもあった。『枕草子(まくらのそうし)』には、995年(長徳1)2月に、登華殿にいる中宮定子(ていし)を妹の東宮妃原子が訪れ、父の藤原道隆(みちたか)、母の高階貴子(たかしなきし)をはじめとする一家が集う中関白家(なかのかんぱくけ)の栄華を描いた場面がある。

[吉田早苗]

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