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母屋 おもや

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

母屋
おもや

主屋,本家とも書く。通常,付属の家屋に対して,中心となる居住用の建物をいう。また寝殿造ではひさし,縁などを除いた建物本体の部分をいい,もやともいう。

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デジタル大辞泉の解説

おも‐や【母屋/母家/主屋】

敷地内の中心になる建物。主人や家族が住む。本屋(ほんや)。
庇(ひさし)・廊下などに対して、家屋の中央の部分。
分家・出店に対して、本家(ほんけ)。本店。
「惣じて其処(そこ)は出店で…―は松屋町九之助橋の角」〈浄・生玉心中

も‐や【母屋/身屋/舎】

寝殿造りで、庇(ひさし)に対し、家屋の主体をなす部分。
離れ・物置などに対し、住居として用いる家。おもや。本屋(ほんや)。
棟木(むなぎ)軒桁(のきげた)に平行し、垂木(たるき)を受ける横木母屋桁(もやげた)。

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百科事典マイペディアの解説

母屋【もや】

(1)身屋,身舎とも書く。寝殿の中央の梁間2間の部分をいい,四周の廂(ひさし)に対する語。(2)小屋組で軒に平行して垂木(たるき)や野垂木を支持する水平材をいう。
→関連項目小屋組み寝殿造

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リフォーム用語集の解説

母屋

屋根の部材の一部。最も高い部材である棟木と、屋根を支える桁の中間に、その両方と平行になるように、垂木の下にかけられた部材。切妻入母屋の妻側に突出させた母屋を鼻母屋といい、部材自体を化粧材としたり、漆喰やモルタルなどで塗籠めるかまたは破風板で隠したり木口に板金を被せるものもある。

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世界大百科事典 第2版の解説

もや【母屋】

古くは身屋,身舎と書く。(ひさし)に対する語で,殿舎または仏堂の中央部分をさす。古代から中世にかけての仏堂や,平安時代の寝殿造住宅などは,中央部の高い空間を持つ母屋と,その周囲をとりまく一段低い空間の庇によって構成されるのが原則だった。そして母屋と庇の境には1間ごとに柱が立って両者を分けていた。したがって母屋と庇とは完全に異質の空間として認識され,またそれに応じた使い方がなされた。たとえば,仏堂では母屋に仏像を安置し,庇を礼拝空間とする,あるいは寝殿における儀式の場合,身分の高い者は母屋に,低い者は庇に着座する例などがあげられる。

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家とインテリアの用語がわかる辞典の解説

おもや【母屋/母家】

➀(離れなどの付属的な建物に対して)家人が居住する、中心になる建物。◇「もや」「本屋(ほんや)」ともいう。
➁母屋(もや)➁。⇒もや

もや【母屋】

➀屋根の骨組み(=小屋組み)を構成する部材の一つで、棟木(むなぎ)軒桁(のきげた)の中間に、これらと平行に渡し、垂木(たるき)を支える横木。
寝殿造りなどで、建物の中心部分。この周辺に「庇(ひさし)」と呼ばれる張り出した部分を設けた。◇「身舎」「身屋」とも書く。
➂母屋(おもや)➀。⇒おもや

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

母屋
もや

(1)建物の中央の大梁(おおばり)を架けた部分をいい、身舎とも書く。庇(ひさし)に対して建物の主体をなす部分で、母屋の外側に繋(つなぎ)梁を架け、庇が取り付けられる。母屋のみ、あるいは母屋の前後両面に庇がつく建物は、屋根が切妻(きりづま)造となり、四面に庇がつく場合は入母屋(いりもや)もしくは寄棟(よせむね)造となる。仏堂や神社建築、あるいは寝殿造の寝殿や対(たい)などもこの基本は変わらない。(2)母屋桁(げた)の略。屋根の垂木(たるき)を受ける桁。棟(むな)桁に平行して、入側(いりかわ)桁との中間で野地板や垂木を支える水平材をいう。(3)住宅の主屋。門、倉、納屋(なや)などの付属屋に対して、家族の居住する主屋を母屋(もや)または母屋(おもや)という。[工藤圭章]

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世界大百科事典内の母屋の言及

【本家】より

…(1)なんらかの形で分家を持っている家を本家といい,地方によって異なるが,ホンケ,ホンヤ,オモヤ,フトカエ,センゾモトなどの名称で呼ばれている。分家からみて本家は2種類ある。一つは分家者がその家から分家した家であり,いま一つはそうした分家行為なしに契約的に結ばれた本家である。後者は村落生活における必要上,分家がある家に依頼して本家となってもらったものである。同族組織を形成するような著しい上下関係が本家との間に成立していない場合であっても,分家にとって本家は多少とも上位に立つと意識されていることがきわめて多い。…

【屋敷】より

…屋敷を名請けした百姓が役人,役家,役儀之家,公事屋(くじや)などと呼ばれて夫役負担者とされ,弱小農民は田畠だけを名請けして屋敷の登録をうけず,夫役の負担をまぬがれていた。 検地帳に登録された屋敷は,その多くが屋敷囲いの内部に母屋(おもや)とともに小屋,門屋(かどや),隠居屋などを備え,小屋,門屋,隠居屋には主家の庇護・支配を受ける弱小農民(自立過程の小農)が起居し,母屋には主家が住いした。小屋住み,門屋住い,隠居身分などの弱小農民が家族をもち,その生計が主家のそれから一応独立分離している場合でも,家数人馬改帳(いえかずじんばあらためちよう)(夫役徴集の基礎帳簿)では,1屋敷の内部の生活は1竈(かまど)として把握され,屋敷囲いの内に住む弱小農民の家族は主家の家族に含まれるものとして主家に一括された。…

【間面記法】より

…建物の平面規模を表す方法の一つで,平安時代に用いられた。当時の建物は内部空間が母屋(もや)(身舎)と(ひさし)から構成されており,母屋の桁行(けたゆき)が何間で,その何面に庇が付くかによって全体の規模がわかる。母屋の梁間は2間が普通であるから,とくに表示する必要はない。…

【小屋組み】より

… 一般的に用いられる木造小屋組みは,一般の木造住宅で使われる和風小屋組み,はり間の大きな木造建築で使われる洋風小屋組みが代表的なものである。和風小屋組みは,軒桁の間に松丸太などによる太い小屋ばりを1.8~2.7m間隔で架け渡し,その上に,小屋束(こやづか)と呼ばれる短い柱を約1m間隔で建て,この小屋束の上に,軒桁,棟木と平行に,母屋(もや)と呼ばれる水平部材を架け,この母屋で垂木の中間部分を支えるしくみである(図-b)。はり間が大きくなると,中央に近い部分の小屋束の長さが長くなるので,その場合は,小屋束上に小屋ばりと平行に置かれた二重ばりの上にさらに小屋束を建てることになり,小屋ばり自体も1本の部材ではまにあわなくなるので,柱の上で継いだはりを用いる。…

【社寺建築構造】より

…それ以上の6間,7間のものは,もとは奥行4間の建物の前に礼堂(らいどう)や拝殿のような礼拝用の建物を双堂の形式で建てていたのが,後に一つ屋根の下に納めるようになったものである。仏堂,社殿の平面のうち,中心部の柱の高いところを母屋(もや)と呼び,その外側にある柱の低いところを(ひさし)と呼ぶ。母屋は桁行3間あるいは5間に梁行2間の規模のものが多く,これに庇がつく。…

【寝殿造】より

…左右対称の殿舎配置が原則である(図1)。 寝殿は南面し,正面の柱間3間,側面2間の母屋(もや)の周囲に1間の庇(ひさし)が付くから,正面5間,側面4間が普通の規模である。屋根は入母屋造,葺き材は上等なものは檜皮(ひわだ),一般には茅または板葺きで,瓦葺きとするものはなかった。…

【庇(廂)】より

…現在では雨よけのための差掛け屋根を庇と呼ぶが,元来,殿舎の主体部分である母屋(もや)の周囲をめぐる空間を庇といった。用語としては奈良時代後期の文献が初出である。…

※「母屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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