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殿上人 てんじょうびと

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

殿上人
てんじょうびと

令制で官職が三位以上の者および四位,五位のうちで昇殿を許された者をいう。雲上人雲客,後世には堂上ともいわれた。清涼殿殿上間詰所とした。人数は『寛平御遺誡』で 30人に定められていたが,その後 100人近くに増加。また六位の蔵人のうち昇殿を許された者もいた。殿上人に対し,昇殿を許されない者を地下 (じげ) と呼ぶ。

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デジタル大辞泉の解説

てんじょう‐びと〔テンジヤウ‐〕【殿上人】

清涼殿殿上の間に昇ることを許された人。三位以上と四位・五位のうち特に許された人、および六位の蔵人(くろうど)。堂上(とうしょう)。雲上人(うんじょうびと)。雲のうえびと。雲客(うんかく)。

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百科事典マイペディアの解説

殿上人【てんじょうびと】

清涼殿殿上の間に昇殿し,天皇側近に仕える資格のある貴族。四,五位の一部と六位の蔵人(くろうど)。公卿(くぎょう)と地下人(じげにん)との間の一階層で,名誉ある資格とされた。
→関連項目関東公事

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世界大百科事典 第2版の解説

てんじょうびと【殿上人】

宮中において昇殿を許された四位,五位の者の称。雲の上人(うえびと),雲上人(うんじようびと),雲客(うんかく),堂上(とうしよう)ともいう。殿上は清涼殿の殿上の間をいい,ここには,公卿(くぎよう),殿上人,六位の蔵人(くろうど)が伺候した。日給の簡(につきゆうのふだ)に名を記されたので,昇殿の許可を〈簡につく〉ともいった。これに対し殿上を許されない者を地下(じげ)と称した。昇殿は勅許によって認められ,人数は《寛平御遺誡(かんぴようのごゆいかい)》では25人,六位を含めて30人と定められたが,のち100人近くに増えた。

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大辞林 第三版の解説

てんじょうびと【殿上人】

清涼殿の殿上の間に昇ることを許された者。四位・五位の中で特に許された人および六位の蔵人。雲の上人うえびと。雲上人うんじようびと。うえびと。堂上どうじよう。 ↔ 地下じげ
上皇・女院・東宮などの殿上の間に昇ることを許された者。 「内・春宮・院の-、方々にわかれて/源氏 若菜下

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

殿上人
てんじょうびと

天皇の常御殿の清涼(せいりょう)殿に昇殿を許された人。狭義にはそのうち親王・公卿(くぎょう)・受領(ずりょう)などを除き、同殿の「殿上の間(ま)」の簡(ふだ)に名を付され、天皇側近の用事や宿直を勤める四位・五位・六位(蔵人頭(くろうどのとう)や蔵人を含む)をいう。雲客(うんかく)などともいい、特権身分であるが、天皇に近侍する性格上、代替わりには入れ替えが行われる。また官位の昇進に伴い殿上を去る慣例もあり、その際引き続き昇殿を許されるのを還昇(げんしょう)という。過失により昇殿を止められる場合もある。員数は『西宮記(さいぐうき)』(巻10・殿上人事)によれば30人前後であるが、後世は増加した。貴族の年少者を昇殿させる童殿上(わらわてんじょう)の制もあった。近世では堂上(とうしょう)と称した。なお院・東宮の殿上人もある。[黒板伸夫]

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世界大百科事典内の殿上人の言及

【貴族】より

…平安時代も中・末期になると,有位者の増大などによって位階の社会的評価も相対的に低下し,昇殿の制が新しい身分制として重んぜられるようになった。昇殿を許された四位・五位の廷臣は,殿上人とか雲客と呼ばれ,昇殿を許されない地下(じげ)の官人との較差を広げる一方,公卿の見習的な存在となり,近世では公卿も含めて堂上(とうしよう)と呼ばれ,公家貴族の総称となった。第4は皇親貴族の出現である。…

【公家】より

…律令制のもとでは,為政者は三位以上の〈貴〉と四,五位の〈通貴〉にわけられ,地方の豪族や名望家はその下位に位置づけられていた。平安後期武士や寺社の勢力が強大になると,朝廷(おおやけ)の政治を担当する身分つまり朝臣が公家と呼ばれるようになり,なかでもその最高の地位たる大臣,納言,参議を公卿(くぎよう)(総じて三位以上を上達部(かんだちめ)という),四,五位の昇殿を許された者を殿上人(てんじようびと)といい,それ以下の地下人(じげにん)と区別した。 しかし鎌倉時代以後,武士を統率する幕府が成立してその長(征夷大将軍)を〈武家〉と呼ぶようになり,公家はこの武家や寺家・社家と相対する語に用いられた。…

※「殿上人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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