白山城(読み)はくさんじょう

日本の城がわかる事典 「白山城」の解説

はくさんじょう【白山城】

山梨県韮崎市にあった山城(やまじろ)。国指定史跡。甲斐武田氏の発祥の地とされる武田八幡宮の南方の山頂に築かれた城である。甲斐源氏の逸見(源)清光の次男・信義は、逸見氏から分封されて武田庄の庄官となり、武田八幡宮で元服して武田太郎と名乗った。この信義が築いた居館がこの城である。後世、麓の白山神社にちなみ白山城と呼ばれるようになった。信義の後は武田一門の一条氏や、その支族の武川衆の青木、山寺氏などが居城とした。1582年(天正10)の天正壬午の乱では徳川家康により取り立てられ、城として整備されている。城跡には本丸、二の丸、三の丸などの曲輪(くるわ)跡のほか、土塁、空堀、竪堀、土橋、虎口、馬出などの遺構が残っている。遺構の保存状況はたいへん良好である。JR中央本線韮崎駅からバス、鍋山上下車。◇鍋山城、鍋山砦とも呼ばれる。

出典 講談社日本の城がわかる事典について 情報

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