常葉(読み)トコハ

デジタル大辞泉 「常葉」の意味・読み・例文・類語

とこ‐は【常葉】

常緑の葉。
「橘は実さへ花さへその葉さへに霜降れどいや―の木」〈・一〇〇九〉

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精選版 日本国語大辞典 「常葉」の意味・読み・例文・類語

とこ‐わ‥は【常葉】

  1. 〘 名詞 〙 冬も枯れない木の葉。常緑の木の葉。
    1. [初出の実例]「橘(たちばな)は実さへ花さへその葉さへ枝に霜ふれどいや常葉(とこは)の木」(出典万葉集(8C後)六・一〇〇九)

とこ‐は【常葉】

  1. 〘 名詞 〙とこわ(常葉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「常葉」の意味・わかりやすい解説

常葉
ときわ

福島県中通(なかどお)り地方中部、田村郡にあった旧町名(常葉町(まち))。現在は田村市常葉町地区で、市の中部を占める。旧常葉町は、1898年(明治31)町制施行。1955年(昭和30)山根村と合併。2005年(平成17)滝根(たきね)、大越(おおごえ)、船引(ふねひき)の3町および都路(みやこじ)村と合併して市制施行、田村市となった。阿武隈高地(あぶくまこうち)にあり、標高400メートル以上の高原なので冷霜害が多い。葉タバコを軸に多角的な農業経営を行う。近世三春(みはる)藩領で、「三春駒(ごま)」で知られる良馬の産地で馬市もあった。1873年(明治6)常葉戸長の河野広中(こうのひろなか)らが民会をつくり、自由民権思想を広めた地で、福島県の自由民権運動発祥の地といわれる。大正初期にJR磐越(ばんえつ)東線が西方の現田村市船引町を通り、町勢は衰えた。阿武隈高地を横断する国道288号が通り、地方的な生活中心の町である。

[渡辺四郎]

『『常葉町史』(1974・常葉町)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「常葉」の意味・わかりやすい解説

常葉
ときわ

福島県中東部,田村市中央部の旧町域。阿武隈高地の主峰大滝根山 (1192m) の北西麓の丘陵地帯にある。 1898年町制。 1955年山根村と合体。 2005年滝根町,大越町,都路村,船引町と合体して田村市となった。江戸時代に大庄屋常葉組が置かれ,中心地区常葉は相馬街道の宿駅として発達。古くは近郷の馬産の中心で馬市がしばしば開かれ,1992年まで年1回軽種馬 (競走馬) のせり市が開かれていた。タバコの栽培は明治初期から始められ,かつては松川葉,現在はバーレー種が主力。和牛の飼育も行なわれている。

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百科事典マイペディア 「常葉」の意味・わかりやすい解説

常葉[町]【ときわ】

福島県中東部,田村郡の旧町。主集落の常葉は中通りと浜通りを連絡する阿武隈(あぶくま)高地中の街村,かつて三春駒産地の中心で,馬市で栄えた。タバコ栽培,米作,畜産などを行う。2005年3月田村郡滝根町,大越町,船引町,都路村と合併し市制,田村市となる。84.41km2。6706人(2003)。

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改訂新版 世界大百科事典 「常葉」の意味・わかりやすい解説

常葉 (ときわ)

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