福島県中通(なかどお)り地方中部、田村郡にあった旧町名(常葉町(まち))。現在は田村市常葉町地区で、市の中部を占める。旧常葉町は、1898年(明治31)町制施行。1955年(昭和30)山根村と合併。2005年(平成17)滝根(たきね)、大越(おおごえ)、船引(ふねひき)の3町および都路(みやこじ)村と合併して市制施行、田村市となった。阿武隈高地(あぶくまこうち)にあり、標高400メートル以上の高原なので冷霜害が多い。葉タバコを軸に多角的な農業経営を行う。近世は三春(みはる)藩領で、「三春駒(ごま)」で知られる良馬の産地で馬市もあった。1873年(明治6)常葉戸長の河野広中(こうのひろなか)らが民会をつくり、自由民権思想を広めた地で、福島県の自由民権運動発祥の地といわれる。大正初期にJR磐越(ばんえつ)東線が西方の現田村市船引町を通り、町勢は衰えた。阿武隈高地を横断する国道288号が通り、地方的な生活中心の町である。
[渡辺四郎]
『『常葉町史』(1974・常葉町)』
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