白鮮(読み)はくせん

精選版 日本国語大辞典 「白鮮」の意味・読み・例文・類語

はく‐せん【白鮮】

〘名〙 ミカン科の多年草。東部シベリア、中国東北部、朝鮮に野生する。高さ六〇~九〇センチメートル。全体に強い臭気がある。葉は奇数羽状複葉中軸に翼があり、九~一一個の小葉からなる。各小葉は長さ三~八センチメートルの卵形で縁に細鋸歯(きょし)がある。夏、頂に白または淡紅色で径三~四センチメートルの五弁花を多数つけた総状花序をつける。漢方根茎を乾燥したものを白鮮(はくせん)といい、黄疸の薬や通経薬に用いる。本種に酷似した、ヨウシュハクセン(別名サンショグサ)は南ヨーロッパ原産で、切花や花壇用に栽植される。漢名、白鮮。ひつじぐさ。〔和漢三才図会(1712)〕

びゃく‐せん【白鮮】

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動植物名よみかた辞典 普及版 「白鮮」の解説

白鮮 (ハクセン・ヒャクセン)

学名Dictamnus albus
植物。ミカン科の多年草,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の白鮮の言及

【ハクセン】より

…本種はヨーロッパ産のD.albus L.(英名burning bush,dittany,fraxinella)に近縁で,その亜種と考えられることがある。根皮は白鮮(はくせん)とよばれ,精油の他にジクタムニンなどのアルカロイドを含有し,黄疸や通経に効があり,少量では強心作用を示す。また,総状に大型の花をつけるため美しいので,観賞用に栽植されている。…

※「白鮮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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